むおっほ、わしは小人、小人の靴屋
心優しいおじいさんのために
一生懸命はたを織るのだ
マテ、ワシは何屋だったっけ?
何かの話が途中で混ざってしまったようだが
おじいさんは心優しいから文句も言うまい
さて、月に帰るとするか
いや、マテマテマテ、そういう話じゃないような気が
うむ、ピーンと来た!
雪の日に傘を頭にかぶせてくれたおじいさんに恩を返すんだった
多分、そう、きっとそう!
あのおじいさん、自分を充電せずにワシに充電してくれたんだ
早く、機械の身体をもらいに行かなきゃなあ
ところで、おじいさんはどこへ行ったんだろう
ああ、山へ芝刈りに行ったのか
あの山の沢にはタニシがたくさんいるな
タニシは百薬の長だってな
あ、いや、それはライオンだった
ライオンもおじいさんになれば草原を駆け回る時は
足も痛かろうよ
そうだ、靴を作ってあげよう!
きっと喜ぶぞ